今度、子どもたちと一緒に東京・浅草にある浅草寺へ行く予定です。
浅草寺といえば、大きな赤い提灯がある「雷門」。
子どもでもテレビや写真で一度くらいは見たことがあるかもしれません。
でも、せっかく浅草寺へ行くなら、
- 浅草寺はいつできたの?
- 誰が作ったの?
- 何のためのお寺なの?
- 雷門にはなぜ大きな提灯があるの?
- 浅草寺では何を見ればいいの?
こんなことを少し知ってから訪れた方が、子どもにとっても面白いはず。
難しい歴史を覚える必要はありません。
「へえ、そうなんだ!」と思えることをいくつか知っておくだけでも、浅草寺の見え方は変わると思います。
そこで今回は、実際に子どもたちと浅草寺へ行く前に、浅草寺の歴史や見どころを小学生にもわかりやすい内容で予習してみることにしました。
浅草寺ってどんなところ?小学生向けに簡単に紹介
浅草寺(せんそうじ)は、東京都台東区浅草にあるお寺です。
正式には「金龍山浅草寺(きんりゅうざん せんそうじ)」といいます。
浅草寺の始まりは、今から約1400年前。
628年の飛鳥時代までさかのぼると伝えられています。
「東京に1400年も前からお寺があったの?」
私はまず、そこに驚きました。
浅草寺には聖観世音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)という観音さまが本尊として祀られています。
簡単にまとめると、
- 場所:東京都台東区浅草
- 始まり:628年と伝えられている
- 時代:飛鳥時代
- 本尊:聖観世音菩薩(観音さま)
- 宗派:聖観音宗
- 有名な場所:雷門・仲見世・宝蔵門・本堂・五重塔など
というお寺です。
ただし、浅草寺の面白さは「古いお寺」というだけではありません。
その始まりには、子どもに話しても面白そうな物語が残されています。
浅草寺の歴史|始まりは「川から仏像が出てきた」?
約1400年前、2人の兄弟が漁をしていた
浅草寺に伝わる話では、始まりは628年3月18日。
檜前浜成(ひのくまのはまなり)と檜前竹成(たけなり)という兄弟が、現在の隅田川で漁をしていました。
魚を捕ろうと網を投げます。
ところが、網に入ったのは魚ではありませんでした。
一体の仏像が入っていたのです。
兄弟は「なんだ、これは?」と思ったのかもしれません。
仏像を川へ戻して別の場所で漁を続けても、また同じ像が網に入ったと伝えられています。
そこで兄弟は、その像を持ち帰ることにしました。
その仏像が浅草寺の観音さまだった
兄弟は、土地の有力者だった土師中知(はじのなかとも)に仏像を見せました。
すると、それが聖観世音菩薩であることが分かったと伝えられています。
土師中知は観音さまを深く信仰するようになり、自分の家を寺にして仏像を祀りました。
これが浅草寺の始まりとされています。
つまり子ども向けに簡単に言えば、
「約1400年前、隅田川で漁をしていた兄弟が見つけた観音さまから浅草寺が始まった」
ということです。
ただし、これは現在の歴史資料から確認された出来事というより、浅草寺に古くから伝わる縁起・伝承として覚えておくとよさそうです。
浅草寺ができた628年ってどんな時代?
「628年」と言われても、小学生にはなかなかイメージしにくいと思います。
そこで、日本史の有名な出来事と比べてみます。
- 聖徳太子が活躍した時代に近い
- 奈良の大仏が完成するより100年以上前
- 平安京ができるより160年以上前
- 鎌倉幕府ができるより500年以上前
- 江戸幕府ができるより約1000年前
こうして比べると、浅草寺の歴史の長さが分かります。
現在は巨大都市になっている東京ですが、浅草寺の伝承が始まったころには、もちろん東京タワーもスカイツリーも江戸城もありません。
「東京がまだ江戸と呼ばれるより、はるか昔から浅草寺の歴史は始まっていた」と考えると、現地を見る目も少し変わりそうです。
浅草寺には何が祀られているの?
浅草寺の本尊は聖観世音菩薩です。
難しい名前ですが、一般的には「観音さま」と呼ばれています。
観音さまは、人々の声を聞き、苦しみから救う仏さまとして古くから信仰されてきました。
ここで子どもに伝えておきたいのが、お寺と神社の違いです。
「浅草寺には何の神様がいるの?」と思ってしまいますが、浅草寺は神社ではなく仏教のお寺。
そのため、
神様ではなく、仏さまである観音さまが本尊として祀られている
と説明すると分かりやすそうです。
浅草寺の観音さまは見ることができない?
ここで子どもにも面白そうな浅草寺の豆知識があります。
浅草寺の本尊である観音さまは、実は見ることができません。
本尊は「絶対秘仏」とされているからです。
浅草寺の寺伝では、645年に勝海上人(しょうかいしょうにん)が観音堂を建立した際、夢のお告げによって本尊を秘仏にしたと伝えられています。
それ以来、本尊は人の目に触れない存在として守られてきました。
子どもには、こんなクイズを出してみても面白そうです。
「浅草寺で一番大切な観音さまを見ることはできるでしょうか?」
答えは「見ることができない」。
本堂へ行っても観音さまの姿が見えないことを知っていれば、
「じゃあ、どこに祀られているんだろう?」
と本堂を見るきっかけにもなりそうです。
雷門って何?なぜ「雷」の門なの?
浅草寺といえば、やはり雷門です。
正式名称は「風雷神門(ふうらいじんもん)」。
門の左右を見ると、その名前の理由が分かります。
向かって右側に風神、左側に雷神が祀られています。
つまり「雷門」という名前ですが、実際には風と雷の神様がいる門なのです。
ここも現地で子どもと確認してみたいところ。
大きな提灯だけを見て通り過ぎるのではなく、
「風神と雷神はどっちにいる?」
と探してみるだけでも、雷門を見る時間が楽しくなりそうです。
雷門の大提灯も観察してみたい
雷門の中央にある巨大な赤い提灯。
浅草を代表する風景なので、子どもたちにも実物の大きさを見てもらいたいと思っています。
そして、予習して初めて知ったのですが、雷門の提灯は正面から見るだけでは少しもったいないようです。
提灯の下側にも注目したいポイントがあります。
現地では、
- 提灯は子どもの身長の何倍くらいある?
- 提灯の下には何がある?
- 風神と雷神はどこにいる?
などを一緒に確認してみたいと思います。
浅草寺にはなぜ「龍」がいるの?
浅草寺の正式名称は「金龍山浅草寺」。
実は名前の中に「龍」が入っています。
浅草寺には、観音さまが現れた際に金色の龍が天から舞い降りたという伝承があります。
そこから「金龍山」という山号が付けられたとされています。
そこで現地では、子どもたちと「浅草寺の龍探し」をしてみたいと思います。
境内を歩きながら、
「ここにも龍がいた!」
と探していけば、ただ建物を見るよりも楽しめそうです。
浅草寺と浅草神社は何が違う?
浅草寺のすぐ隣には浅草神社があります。
名前が似ているうえに隣同士なので、子どもだけでなく大人でも混乱しそうです。
簡単に言えば、
- 浅草寺:仏教のお寺
- 浅草神社:神道の神社
という違いがあります。
しかし、この二つはまったく無関係ではありません。
浅草神社には、浅草寺の始まりに登場した観音像を見つけた兄弟と、観音像を祀った人物が神様として祀られています。
つまり、約1400年前の浅草寺の始まりを知ってから浅草神社へ行くと、
「さっき予習した人たちが、今度は神社で神様として祀られている!」
という発見があります。
これは実際に両方を訪れて確認してみたいところです。
小学生と浅草寺へ行ったら何を学べる?
浅草寺を予習してみると、学校の勉強につながる題材がかなりあることが分かりました。
歴史
浅草寺の始まりは飛鳥時代。
飛鳥時代、奈良時代、平安時代、鎌倉時代、江戸時代と、日本の歴史を時間軸で考えるきっかけになります。
宗教・文化
浅草寺と浅草神社を両方見ることで、「お寺と神社は何が違う?」という疑問を実際の建物を見ながら考えられます。
さらに、長い歴史の中で寺と神社がどのように関わってきたのかを知る入口にもなります。
建築
雷門、宝蔵門、本堂、五重塔など、浅草寺には特徴の異なる建物があります。
「全部同じお寺の建物だけど、それぞれ何のためにあるんだろう?」
そんな視点で見比べるのも面白そうです。
伝承と歴史の違い
今回、子どもたちと一緒に考えてみたいのが「伝わっている話」と「歴史的に確認できること」の違いです。
「628年に隅田川から観音像が見つかった」という話は、浅草寺に伝わる大切な縁起です。
だからといって、「約1400年前の出来事を現代の人が確認した」という意味ではありません。
伝承を「ウソ」と決めつけるのでもなく、すべてを歴史的事実として受け取るのでもない。
「昔からこういう話が伝わっているんだね」と考えることも、歴史を学ぶうえで大切なのではないかと思います。
子どもに話したい浅草寺の豆知識
現地で使えそうな浅草寺の豆知識を、簡単にまとめておきます。
- 浅草寺の始まりは628年と伝えられている
- 始まりは隅田川で見つかった一体の観音像
- 浅草寺の本尊は「観音さま」
- その本尊は「絶対秘仏」で見ることができない
- 雷門の正式名称は「風雷神門」
- 雷門には風神と雷神がいる
- 浅草寺の正式名称には「金龍山」と龍の文字が入っている
- 浅草寺には金龍にまつわる伝承がある
- 浅草寺と浅草神社は別の施設だが、始まりの物語はつながっている
全部覚えてから行く必要はありません。
子どもが興味を持ちそうなものを2〜3個選んで、現地でクイズにするくらいがちょうどよさそうです。
浅草寺で子どもとやってみたい「現地クイズ」
せっかく予習したので、今回は浅草寺を歩きながら答えを探してみます。
- 雷門の風神はどっち側にいる?
- 雷神はどっち側にいる?
- 大提灯の下には何がある?
- 浅草寺の境内で龍を何匹見つけられる?
- 本堂の観音さまは見ることができる?
- 五重塔は本当に5階建てに見える?
- 浅草寺と浅草神社では何が違う?
帰宅してから答え合わせをすれば、そのまま子どもの自由研究にもつなげられそうです。
特に低学年なら、難しい年号を覚えるより、「探す」「比べる」「不思議に思う」くらいで十分だと思います。
まとめ|浅草寺は「見る」だけでなく「考える」と面白そう
浅草寺について子ども向けに予習してみました。
最初は「雷門を見る」というくらいに考えていましたが、調べてみると現地で確認したいことがたくさん出てきました。
- 約1400年前から続くと伝えられる浅草寺の歴史
- 隅田川から観音像が現れたという伝承
- 見ることのできない「絶対秘仏」の観音さま
- 雷門にいる風神と雷神
- 浅草寺と金龍の伝承
- 浅草寺と浅草神社のつながり
子どもに歴史を長々と説明しても、なかなか頭には入らないと思います。
でも、
「雷門の風神を探してみよう。」
「浅草寺には龍がいるらしいよ。」
「一番大切な観音さまは見られないんだって。」
そんな話をしてから実物を見れば、少し違った楽しみ方ができそうです。
今回の予習で覚えていくのは、ほんの少しだけ。
あとは実際に浅草寺へ行って、子どもたちが何に興味を持つのか、何を不思議に思うのかを見てみたいと思います。
次は親子で浅草寺を歩きながら、予習した内容を実際に確かめてみます。


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