先日、家族で兵庫県の湯村温泉を訪れました。温泉といえば“入る”ものですが、ここ湯村温泉ではちょっと珍しい――なんと飲泉つまり「温泉を飲む」体験ができるんです。今回は、その体験談を詳しくご紹介します。飲める温泉はどこにある?飲める温泉と飲めない温泉の違いは?
「飲める温泉」はどこにある?
湯村温泉には“飲泉できる場所がある”と聞いていたので、到着してすぐに探し始めました。ところが、いくら歩いてもそれらしい場所が見つかりません…。観光客の中にも飲んでいる人はいないし、看板も少ないので、正直どこなのか分からずちょっと迷子状態に。
ホテルのスタッフに聞いてみると「確か足湯のあたりだったような…」という返答。そこで足湯の近くを探してみると、飲泉用の紙コップが売られているお店を発見!思い切ってお店の方に尋ねてみたところ、「慈覚太子像の足元から湧き出している温泉が飲めるよ」と教えていただきました。
分かってしまえば簡単なのですが、これがなかなか見つけにくい(笑)。実際には温泉玉子を作る場所のすぐそば。

写真の太子像の下に赤い印のある小さなスペースがありました。そこが飲泉スポットです。
源泉は少し深い場所から湧き出していて、素手で汲むことは不可能。太子像の横に置かれている柄の長い柄杓を使ってすくい上げます。
ただし、ここで要注意!湧き出しているお湯はなんと約98℃。触った瞬間に「あつっ!」と声が出るほどの熱さで、そのまま口をつけたら確実に火傷します。というか飲めません・・・必ず紙コップなどを使い、冷ましながら飲むのがおすすめです。
我が家では今回はカップを持参したので、それを使いました!
飲める温泉と飲めない温泉の違いは?
「同じ源泉を引いているのに、なぜ飲める場所と飲めない場所があるの?」と疑問に思ったので、薬師湯の方に聞いてみました。
すると――
「こちらも同じ源泉なんですが、“飲用許可”が出ているのは慈覚太子像のところだけなんです。他の施設は浴用専用で、飲用は不可なんです。」
とのこと。なるほど!
温泉には「浴用許可」と「飲用許可」があり、それぞれ厳しい水質検査や基準をクリアしないと認められないそうです。だから、同じ源泉でも「ここでは飲んでOK」「ここではダメ」という違いが出るんですね。
なるほど!つまり、
-
飲める温泉 → 保健所などの審査を受けて「飲泉許可」を取っている場所
-
飲めない温泉 → 許可がないので、同じ源泉でも飲んではいけない
という違いがあるそうです。
実際に飲んでみた感想
肝心の味ですが…正直に言うとクセがあります(笑)硫黄のにおいもしますしね。
ミネラルの味が強く、ちょっと金属っぽいような独特の風味。でも「体に効きそう!」という感じで、旅の思い出にはピッタリでした。
温泉ドリップコーヒーを試してみた!
せっかくなので、遊び心で温泉のお湯を使ってドリップコーヒーを淹れてみました。
熱々の源泉はまさに天然のポット。コーヒー豆にお湯を注ぐと、ふわっと立ちのぼる香りに温泉のミネラル感がほんのり混ざります。
味はというと…少し独特!まろやかなミネラル感があって、いつものコーヒーより口当たりが柔らかく感じました。「ちょっと不思議だけど美味しい!」味でした^^
まとめ
- 湯村温泉の慈覚太子像の下では源泉を飲むことができる
- 柄杓や紙コップを使って飲むけど、とても熱いので注意!
- 飲める・飲めないの違いは「飲用許可」の有無
- 味はクセがあるけど、温泉地ならではの貴重な体験
温泉といえば「入る」ものですが、「飲む」という体験はなかなか珍しいですよね。湯村温泉に行かれる際は、ぜひ一度チャレンジしてみてください!